妹から「芋、出たよ。」
と通知が届き、「写真を送信しました」のメッセージが続いた。
いよいよそんな季節かとLINEを開くと、黄色い、とろっとした蜜が注がれている芋フラッペのスクショが送られてきていた。
夏の終わり頃になると、毎年欠かさず届く秋の便りだ。
私の妹は昔から大の芋好きで、祖母からは「芋タコなんきんだねえ」と言われて、「芋イモなんきんがちょうどいい」と返すほどだった。
芋フェスに誘われて同行したこともある。その時に食べた揚げたてのお芋スティックの美味しかったこと!ネットで作り方を調べ、後日妹をうちに呼んで、振る舞った。
最近では、なんきんのほうもチェックしているようで、かぼちゃのパンケーキのスクショを送ってきたりもする。
歳を重ねていけばそのうち、タコのから揚げの写真も届くようになるだろうか。
井上ひさしさんの「私家版 日本語文法」を読み直していて、こんな文章を見つけた。
「もうひとつ忘れてはならぬのは、それぞれの気候の気分が、日本国では、実際の気候より、常に早手回しにやって来るという事実だ。・・・われわれはそれぞれの気候の気分を、実際の気候よりも早く、そして一斉にひたることを習慣づけられてきた。八月中旬の書店の店頭に十月号が積み上げられているという手回しのよさも、この習慣によるものだろう。」
確かに、その通りだ。
いまは書店が少なくなっているから、雑誌の特集を見て気候の気分を感じる人は以前より減っているかもしれないが、百均の前を通りすがれば、ハロウィン装飾のオレンジ色と黒色が並んでいるのを目の当たりにして、もうそんな季節かと額の汗をふきふき、なんだか気分は秋めいてくる。
気候と言えば、最近の天気は変だと思う。
夏のスコールと、秋の台風が押しくらまんじゅうしているみたいに互いに譲らないから、ここ1か月は不安定な天気だった。
テレビでは秋雨前線がどうたらこうたらと言っていたが、うちの母に言わせれば、
「梅雨前線と何が違うの?」
本来は違いがあるのだろうが、実生活の体感としては、秋雨前線も梅雨前線も同じような感じがする。
秋の到来を告げるはずの前線が、図々しく居座るスコールと急ぎ足の台風に挟まれて身動きができなくなっている。梅雨みたいだねと言われて悔しいだろうに。。
こう雨が続くと、洗濯物を回せないのがつらい。
うちには浴室乾燥機がついているが、やはり洗濯物は外に干したほうが気持ちがいい。
からりと乾いたタオルを取り込む度、ああ~洗濯した~と、まるで何かひと仕事やり遂げたような気分になる。
趣向を変えて、話題のドラマ「Tシャツが乾くまで」のように、一度コインランドリーに行って洗濯・乾燥してみようかなあ。
でも、うちの旦那はいい顔しないだろうなあと考え、冷凍ブルーベリーを爪楊枝で一つ取って、かじった。

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